不器用なやつはカッコイイ!

シンプルにこんばんは、ワタナベです。

 

今日はいきなり書き始めようと思います。

 

僕は不器用なやつはカッコイイ!と思います。

 

僕にはギターヒーローが2人います。邦楽と洋楽で1人ずつです。

 

まず、邦楽はアベフトシです。もはや伝説として語られるようになったミッシェル・ガン・エレファントのギタリストです。間違いなく初期から中期にかけてミッシェルの音楽性を体現していたのはアベのギターです。細かく刻まれる常軌を逸しているようなカッティングギターにやられた人は多いはずです。

 

洋楽ではジョン・スクワイアです。こちらもイギリスのマンチェスターの伝説、ストーン・ローゼズのギタリストです。ファーストアルバムで聴けるバーズ直系の煌めくアルペジオギター、中期・後期のファンキーかつブルージーなギター、どちらをとっても最高です。

 

さて、この2人、大好きなのですが不器用な感じが満載です。

 

アベフトシはミッシェルの後期には、明らかに浮いていたと思います。初期・中期から変化した後期の音楽性に、彼のギター的な主張はほぼ見られません。それはおそらく彼の追い求めるロックとバンドの方向のズレが原因であって、それに自身のギターをシフトできなかったのだと思います。もしかしたら、したくなかったのかもしれません。

 

ジョン・スクワイアも、ローゼズ脱退後幾つかのバンドを結成しては解散しを繰り返し、結局ソロでやってもうまくいかず画家くずれみたいな状態でした。幸いにもローゼズは再結成したため、再びギタリストとして復活できました。

 

彼ら2人は、テクニック的には下手な訳ではありません。ですが、ハマるバンドが1つしかないという意味で不器用なギタリストと言えるでしょう。アベなら、初期・中期のミッシェル、ジョンならオリジナルメンバーのローゼズ。他のバンドでは成立しないギターなのです。

 

そこがカッコイイ!

 

世の中上手いギタリストは沢山います。テクニックだけをとったらアベやジョンを遥かに上回る人はいます。しかし、彼らのギター無しでミッシェル、ローゼズは成り立ちません。他の「上手い誰か」では、別のバンドになってしまうのです。

 

ジャズやファンクなんかを聴いていると、沢山凄い演奏に出会います。カッコイイと思うフレーズもあったりしますが、そこまでです。僕にとって本当にカッコイイと思えてグッとくるのは、何かに特化している雰囲気であって、もっと言うと、それは「バンド専用」になっているギターなのです。色々な引き出しのあるギタリストよりも、「バンド専用」の演奏しかできないギタリストの方が僕にとって遥かに魅力的なのです。

 

これは他のことにも適用されます。ざっくり言うと、色々できるやつより狭くても何かに突き抜けてるやつの方がカッコイイということです。